nokkoの小部屋

ほっこり優しい気持ちで 明日につながりますように

救急要請

夫は、50代、基礎疾患なし
肥満ではない、喫煙なし
いわゆる健康体
互いにワクチン接種まであと数日ってところでした。


そんな人が
発熱から5日後
自宅療養中に容態悪化


救急要請となりました。


救急車が現着するまで、救急隊員の方と
発症から今までの容態について説明していると
保健所から着信
状態が良くないので、入院先を保健所も探したけれど見つからないとのこと。
救急要請をしたことを伝えると
「近隣、〇〇地区、広域は全滅でした。おそらく他県となるのではないかと救急隊員にお伝えください」と言われました。


救急隊にそのことを伝えると
別の隊員が「丸投げだな・・・」と呟く声が聞こえてきて、医療体制の崩壊…テレビで見ていたことが現実なんだなと思い知りました。


救急車が到着しました
「ゆっくりとでいいのでご本人が外まで歩いて来れますか?そして、病院探しは長期戦になると思います。救急車を停車しておける場所を確認します。」が第一声でした。


2名の救急隊員の方が受け入れ先を探す電話をひっきりなしにしています。


外で待機している夫は座っているのもしんどい様子で、救命士さん一人が付き添い、ストレッチャーを出して途中から酸素投与を始めました。
あぁ、酸素が吸えた…医療が受けられたことに
ホッとしたのもつかの間


既に20数件、まだ受け入れ先は見つかりません
本当に他県?他県なら可能なの?


夫は「もうだめだ、、俺行くとこないや・・・」って弱気になっていきました。
上の子が「まだ分かんないって、今探してくれてるし、もう少し待ってみよう」って励ましていました。
数日しんどい状況の夫が弱気になるのも分かる気がします。
でも、このまま家にいても
何もしてあげられない


「とりあえず診察OKですか?」と聞こえてきました。


2巡目の医療機関で条件付きでなら可能ということです


今すぐ診察可能
もし入院となった場合、制限があるそうですがどうされますか?



藁にもすがる気持ちですから
「お願いします」と了承


これから〇〇病院に向かいます。
「お願いします」と夫は救急搬送されていきました。



搬送先は隣地区の高度救命の医療機関
数時間での搬送は本当にタイミングが良かったのだと思います。


診察を前提にでしたから、入院できたのか?
本人から「多分入院になると思う」そうLINEが届いただけで、その後の様子が分からず。
深夜まで待機してましたが、医療機関からは何の連絡もなく、多分入院になったのでしょう。


翌日、しばらく入院することになると思うって、やはり容態は分かりません。でも文字が打てることに安心感はありました。


後日聞いたのは、ここまで来れて帰るなんてあり得ないと医師にそう諭され、自分の状態が把握できたそうです。


この時、入院出来たのはラッキーだったとしか言えない状況だったのです。



その夜、下の子は
目の前で父親が搬送されて
安心した気持ちと不安もあったはず。


眠くなったら寝ていいよって
LINE電話を繋いだまま夜を越えました。


今まで通りの感染対策
マスクをして、手洗い
なるべく人混みを避けながら
家族が、それぞれ仕事と学校へ行く
そんな当たり前だった日常が一遍しました。


夫が入院したことで
子どものことだけで良くなったので、負担は軽くなりました。
家にいるより病院の方が安心ですし

あとは、私と上の子はこのまま感染せず
下の子の容態も安定してくれたら・・・


感染発覚から、怒涛の1週間は
生きた心地がしない日々でした。